トモエ|福山醸造



旨み研究所

  • 2017.11.08

    2016年の味噌の出来あがり

    • 2016年の味噌の出来あがり
    • 2016年の味噌の出来あがり

    こちらはトモエ旨み研究所です。 昨年末に仕込んだ味噌が食べ頃になりましたので、その出来ばえをご紹介しつつ、種味噌の有無による違い、仕込量による違いを検証していきます。 2016年の味噌づくり 【食べ頃の目安って!?】 食べ頃になる時期は、仕込む季節や環境に左右されます。 今回仕込んだ味噌は北海道の寒さもあってか、発酵・熟成がなかなか進まず、8~9ヵ月間もの期間を要し、赤味噌が完成しました。 出来あがりの味噌の見分け方は明確な区切りはありませんが、大まかな基準は、 ・柔らかくしっとりとしている ・味噌らしい香りを放っている(発酵により発生したアルコール臭は抜けている) ・オレンジ色を濃くしたような色 ・甘味と旨味のバランスがとれている味 更なる熟成した味噌が好みの場合は、 ・赤みがとれ黒みを帯びる ・甘味は少ないがコクと旨味が強くなり酸味も感じる 【種味噌の有無による違いって!?】 種味噌を入れるそもそもの目的は、生きた酵母菌を仕込味噌に入れることで発酵・熟成を促進させることにあります。 ▶見た目の比較(熟成中) 熟成途中の写真です。写真右の種味噌有の味噌の方がふっくらと膨らんでいました。 ▶見た目の比較(出来あがり) [写真左が種味噌有10kg、右が種味噌無10kg] 出来あがりの見た目は種味噌の有無による大きな違いは見られませんでした。 ▶味の比較 [写真左が種味噌有の味噌汁、右が種味噌無の味噌汁] 旨み研究所内で味噌汁での試食を行いました。 種味噌有の味噌汁の方が無の味噌汁と比較して、カドのないバランスのとれた味で、かつ奥行きのある味噌の「旨み」を感じました。 種味噌の効果により仕込味噌の発酵・熟成が促され、「旨み」ある味噌に仕上がったのではないかと思います。 【仕込量による違いって!?】 [写真は種味噌有1kg] 少量(今回は1kg)を仕込むと酸化褐変を起こしやすく、全体が灰褐色がかった色に仕上がりました。10kgで仕込んだ味噌と比較すると風味も十分ではありませんでした。 ※酸化褐変:空気に触れている表面のみ灰褐色がかった色になることです。 表面積が大きい分温度変化を受けやすいので、1kgと10kgで比較すると10kg仕込の方がより風味良いおいしい味噌に仕上がりました。 仕込味噌は酵母が生きている生味噌です。加熱殺菌されておらず、菌が活きているので熟成が進んでいきます。 お好みの味に仕上ったら、小分けにするなどして冷蔵もしくは冷凍保存をオススメします。 冷蔵保存の場合、全く熟成が止まるわけではなく、わずかながらではありますが変化していきます。また、冷蔵庫内は意外と乾燥しているので表面はラップ等で覆って保存することをオススメします。 意外に!?オススメなのが冷凍保存です。家庭用の冷凍庫であれば、味噌は凍ることはありません。 味噌は風味の劣化はあれど腐敗する食品ではありません。1年でも2年でもしっかり保存されていれば問題なく食すことができます。 毎日、味・風味・香りが深まっていくのが手作り味噌の特徴です。 ディップや和え物など生のまま食したり、味噌汁や煮物など加熱したり、漬け床にしたりと、活用してお愉しみください。

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  • 2017.01.31

    2016年の味噌づくり

    • 2016年の味噌づくり
    • 2016年の味噌づくり

    こちらはトモエ旨み研究所です。 昨年に続き、味噌づくりを行いました。 【十割麹(※1)・塩分12%トモエ旨み研究所味噌】 仕込み量による違い、種味噌(※2)の有無による違いを実験したく、以下の4種類を仕込みました。

    • 10kg味噌/種味噌あり
    • 10kg味噌/種味噌なし
    • 1kg味噌/種味噌あり
    • 1kg味噌/種味噌なし
    10kg程度でしたら、蓋味噌(※3)も比較的少なく、温度の影響を受けやすい内側と受けにくい外側のムラも出来づらく、天地返し(※4)をする必要もありません。 ※1:十割麹とは、麹歩合のことです。麹歩合とは、味噌を仕込む際の大豆に対する麹の割合を示したものです。麹歩合や塩分濃度を変えることにより甘口・辛口など仕上がりの味噌の味に差が出ます。北海道では十割麹味噌がスタンダードです。 ※2:種味噌とは、発酵・熟成を促進させるために仕込み時に入れる生味噌(生きた酵母菌)のことです。今回は無添加の生味噌「トモエ北海道仕込白つぶ」を使用しました。 ※3:蓋味噌とは、空気に触れることによって変色し、風味の落ちてしまった表面の層を指します。ビニールやラップを味噌表面に密着させ、空気との接触を少なくすることにより抑制することが出来ます。 ※4:天地返しとは、熟成途中で味噌をひっくり返して上下部分の熟成具合や水分を均一にさせることです。 今回は「10kg味噌/種味噌あり」をつくる工程をご紹介します。 ■材料■
    •  煮大豆     6kg(参考:乾燥大豆で約3kg)
    • 米麹   2.5kg
    • 食塩   1.2kg
    • 種水   300ml(大豆の煮汁を使用)
    • 種味噌  500g
    ■道具■
    • 大豆を浸漬する容器(ポリタル・大鍋など)
    • 大豆を茹でる大鍋
    • ザルとボウル
    • すりこぎやマッシャー
    • 大豆を潰すためのビニール袋(漬け物用などの厚手のタイプ)
    • 味噌の表面にかけるビニール袋(薄手のタイプ)またはラップ
    • 重石
    • 仕込み用の蓋付き容器(ポリタルなど) ~仕込み用の容器はあらかじめ熱湯消毒をし、乾燥させておきます
    ■つくり方■ ①大豆を洗い、水に浸す 大豆を水洗いし、油分や汚れなどを取り除きます。 大豆の約3倍の水に半日~1日程浸します。 ▶汚れなどはしっかり取り除きます。水が透明になるまで洗います。 ②大豆を煮る 水に浸した大豆を大鍋に移し、たっぷりの水で煮ます。 ▶水が少なくなってきたら足します。 ▶目安は親指と薬指で大豆を挟んで潰せる固さになるまでです。 ③煮大豆と煮汁を分ける 大豆をザルにあげて水気をきります。煮汁(種水)は後程使うので取っておきます。 ④煮大豆を潰す 熱いうちに大豆を潰します。ビニール袋に入れて空気を抜き、しっかり口を締め潰します。 すりこぎやマッシャーを使用して潰したり…。足で踏んだり、パンチしたり…。潰し方は様々です。 ▶大豆の粒々がなくなるまで潰します。 ⑤麹と塩を混ぜておく 麹と塩を手で揉んで混ぜて馴染ませます。 ▶今回は乾燥麹を使用しましたが、板状の麹を使用する場合は麹をよくほぐして塩と馴染ませます。 ⑥煮大豆・麹・塩・種味噌を混ぜる 潰した大豆に⑤の麹と塩をしっかりと混ぜます。煮汁(種水)も加えます。 種味噌はこのタイミングで加え、混ぜます。 ▶熱いまま混ぜると酵母菌が死んでしまうので人肌程度に冷まします。 ▶発酵を促すためにしっかりと均一になるように混ぜます。 ▶固さの目安は小指がスッと入る程度です。固すぎると発酵不良になり、柔らかすぎると水分量が多すぎて腐敗の原因になるので煮汁(種水)を加えて水分量を調整します。 ⑦仕込み容器に詰める ⑥で混ぜ合わせた味噌をすき間が出来ないように詰め、表面を平らにならします。 ▶⑥の味噌を団子状に手で丸め、容器の底に押し込みながら詰めます。空気をなるべく抜くためです。 薄手のビニール袋またはラップを表面に空気が入らないように広げ、ヘリの部分は指で押し込みます。落し蓋(内蓋)を置き、その上に重石をのせます。 ホコリが入らないようにビニールもかけておくと良いでしょう。 ⑧熟成 直射日光を避け、風通しのよい清潔な20~30℃の場所で保管してください。 ⑨出来上がり 仕込みの季節や保存環境にもよりますが… 今回は北海道の冬の時期に仕込んだ味噌なので5~6ヵ月程度で淡色系(白味噌のような色)の食べ頃になるという予測をしています。5ヵ月を過ぎたあたりから仕上がりの確認をしようと考えています。 どんな出来栄えになるのか期待して、またの機会にその出来栄えをご報告します。 ご家庭で手づくり味噌いかがでしょうか?

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  • 2015.12.28

    味噌づくりはじめました。

    • 味噌づくりはじめました。
    • 味噌づくりはじめました。

    こちらはトモエ旨み研究所です。 醤油・味噌を中心とした食に関わる“旨み”=“美味しさ”について日々探究する本研究所、 年の瀬も迫るクリスマスの最中、研究員は味噌づくりに勤しんでおりました。 今年一年を振り返りつつ、万感の思いを込め味噌を仕込みました。 自分でつくった手前味噌はおいしく感じるものですが、 つくる人、その時々の気持ち、環境等々でも出来上がりの味噌の味は変わるものです。 一夏を越えれば出来上がり。出来上がりが楽しみです。 手づくり味噌教室などのイベントをやっていると、 参加者の皆さんから 「味噌ってどのくらいの量で仕込むとおいしくできるの?」 「酵母って何?家でつくる場合はどうすればいいの?」 といったご質問を頂くことがあります。 教科書的な回答はあるのですが、 自分でやってみないと実際はどうなのか分からないこともあるというもの。 今後より良い提案ができるよう、今回の仕込みではいくつか実験をしております。 ① 手づくり味噌のつくり方 ② 仕込み量による違い ③ 種味噌の有無による違い 以上のテーマで数回に分け、皆さんにも情報を発信していきたいと思います。 最近では若い女性の間でも味噌を手づくりする人が増えているようです。 なんでもストレス発散、癒しになるとか・・・ 味噌づくりに興味がある方は、ぜひご覧になってください。

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